歌集 『足跡』   著者: 蓑輪喜作 さん





蓑輪喜作さんは「9条の会 こがねい」の会員であり、自宅近くの武蔵野公園や野川公園で署名活動を続ける姿が新聞などのマスコミに取り上げられた有名な方です。 
その一方で、署名活動を短歌で綴った9冊目となる歌集が2年前に出版されるなど、歌人としてもご活躍されております。

蓑輪さんのご活躍と貫井囃子との関係は・・・?
実は、2005年に出版された蓑輪さん著書の歌集「足跡(そくせき)」(光陽出版社)に私たち貫井囃子保存会のお囃子を詠んだ歌があるのです!

蓑輪さんから許可をいただいたので、ここでご紹介したいと思います。






        貫井囃子

   この街に長く住みたる顔をして祭舞台の踊り見ている

   曳かれ来し山車の上にて蝶のごと舞うなりそれぞれ面(おもて)をつけて

   貫井囃子聞きつつわれに故郷の裸祭りの夜が重なりて

   わが党の緒方議員も加わわりて貫井囃子の夜の更けゆく

   貫井囃子の踊りの果てて面とればあどけなき少女の顔あらわれぬ

   







歌は祭礼宵宮の情景を詠んだものでしょうか。
舞台上でのひょっとこ踊りや、山車の提灯の灯りに照らされた会場で、踊りを見上げる方々の顔が浮かんでくるような素敵な歌です。
故郷の祭りと重ねてみたり、お面をとった私たちの顔の印象まで覚えていてくださったり・・・私たちのお祭りをこのように感じて見てくれている人もいるのだなぁと嬉しく思います。


手紙で感想をいただいたり、写真や絵などの作品をいただいたことはありますが、歌に詠んでいただいたことはなかったので、会員一同、感慨深い思いです。
蓑輪さんには、歌の掲載を快く了承していただいたことも含めて、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。






蓑輪喜作 (みのわ きさく) さん

1929年6月11日  新潟県東頸城郡松代町犬伏に生まれる
1946年〜1990年 村の学校の用務員として勤める
1995年6月     東京都小金井市に移住
    新日本歌人協会会員、「日本海」同人、新潟県歌人クラブ会員
    現在、年金者組合小金井支部執行委員
    
著書に、歌集『学校用務員のうた』『母のうた』『春を待つ』
    『明日に向かえリ』『新しき街へ』『小金井の春』『足跡』
    『山間豪雪地帯に生きる−1960年代新潟県松代町農村労働組合のたたかい』
    『九条署名の一年』













ご訃報



2014年8月5日― 蓑輪喜作様が、85歳で亡くなられました。

ご永眠の報に接し、驚きと悲しみを深くしております。

心からお悔やみ申し上げます。


ご遺族様の許可をいただき、蓑輪様のご生前のご活躍が取り上げられた
新聞記事を紹介させていただきます。

ご生前のご厚情に感謝申し上げるとともに、
蓑輪様のご功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します。






                                             2014年8月14日 朝日新聞




ご冥福を心よりお祈り申し上げます。